断熱・気密

断熱(外断熱)
当社では、平成12年から、外断熱を採用しています。
日本の住宅の寿命が短くなった大きな原因のひとつに、断熱材の施工不良による内部結露があります。
特に、グラスウールは価格が安いというメリットはありますが、安易に壁内に詰め込む間違った施工をすることにより、ほとんどの解体現場では、内部結露で真っ黒にカビたグラスウールが見られます。

一般的な断熱比較
  内断熱工法(充填断熱) 外断熱工法(外張り断熱)
断熱部(床・壁) 柱と柱の間に充填する
(壁の中に断熱する)
柱の外側に張り付ける
(壁の中は空洞)
断熱部(屋根) 天井(小屋裏は室外扱い) 屋根(小屋裏も室内空間となる)
断熱部(基礎) 床(床下は室外扱いで換気) 基礎(床下も室内と考える)
断熱材 グラスウール・ロックウール
(繊維状断熱材)
ポリスチレンフォーム・ウレタン他
(板状断熱材)
日本での普及程度 圧倒的多数 少数
断熱の連続性 柱や土台などの構造体で途切れる 基礎から屋根まで途切れずすっぽり断熱
内壁壁体内通気 取りにくい
(断熱材が詰まっているため)
取りやすい
(壁の中に空洞ができる)
断熱性能 確保しにくい
(繊維状断熱材の熱伝導率が高いため)
確保しやすい
(板状断熱材の熱伝導率が低いため)
気密性能 確保しにくい
(断熱材の室内側で気密層を設ける
必要があるが施工が難しい)
確保しやすい
(柱より外側で気密層が取れるため施工しやすい)
蓄熱性能 低い 高い
梅雨時室内湿度 高くなりやすい 低湿度を保ちやすい
換気効率 低い 高い
室内温度差
施工性 安易 熟練が必要
外断熱工法の一般的なメリット

1.健康的
外断熱の住まいは壁内部の結露が起きにくく、それによって発生するカビやダニを抑制することができます。
2.快適
外装躯体が外気温変化の影響を受けにくいため、1年中安定した室温を保てます。
また建物内の温度ムラが少なくなり、浴室やトイレでのヒートショック現象を防ぎます。
3.省エネ
外装材のすぐ内側に有効な断熱層をつくるので、日射や放射冷却の影響を受けにくくなります。
結果として熱損失が抑えられ、暖房・冷房効率が高くなります。
4.長持ち
外気温の変化や酸性雨から躯体を守れるため長寿命。2世代・3世代にわたって住み継いでいける住まいができます。

外断熱工法の一般的なデメリット
1.施工技術の問題
断熱施工に慣れている職人が少なく、未だ確立された汎用工法がないため高い施工技術が求められています。施工業者によって仕上がりに差が出ます
 
当社では、住宅省エネ技術者講習会を受講・合格した職人が施工します。
2.工期が長くなる
外断熱工法は内断熱工法に比べると、非常に手間がかかり、技術を要するので工法なので、期間も長めになる傾向があります。
 
当社では、外断熱工法に慣れた職人が施工します。
3.価格が高い
外断熱工法では高性能な断熱材や、窓およびガラスにも高性能な商品が求められます。
断熱工事にも非常に手間がかかるため、材料費や施工費が高くなってしまいます。
 
当社では、販売店の協力や、企業努力で、できるだく価格を押さえて受注を伸ばしてます。
気密

断熱性とともに省エネ性能を高め、住宅から熱を逃がしません。

この気密性と、断熱性、そして換気システムの3つのバランスが、快適で高機能な省エネ住宅には重要となります。
断熱 1 屋内が外気温の影響を受けにくい状態まで、断熱性能を高めます
気密 2 換気システムが計画的に機能するように、気密を高めます
換気 3 屋内の空気の澱みを和らげ、余分な湿気を排気し、結露を防ぎます

気密性を高めるには、壁や天井、床、屋根などの断熱部分において、断熱性を低下させるような隙間を作らないことが重要です。
木造住宅では、一般的に構造部材と部材の接合部などにおいて、目には見えなくても多くの隙間があるため、そこから外気が入り込むと断熱性が大きく低下してしまいます。
そのため、断熱材が施工される部分には必ずある程度の気密性が必要になります。
気密が不足すると、省エネルギーにならないだけでなく、結露やカビの深刻な被害も・・・
気密性が低い建物は、冷暖房している時など室内外に温度差がある時は、絶えず室内の空気と外気が入れ替っています。
室内の空気を暖めても冷やしても、その熱はいずれ外へ逃げていきます。
さらに、壁に断熱材を入れても、隙間だらけの施工では、断熱材の室内側に外気が入り込んでくるため、これでは断熱材の効果は発揮されません。
冬にはこうした冷えた壁の中に、室内の水蒸気が入り込むため結露が発生します。そして、柱や土台が腐朽する原因やカビ発生につながっていきます。
こうした内部結露は壁の中などの目に見えない場所で発生するため、気がついた時には深刻な被害となっている場合が多くあります。
断熱される壁体では、同時に気密性も高めなければ断熱効果が極端に低下したり、内部結露を生じたりする原因となります。

計画的な換気システムで空気を清潔に、健康的な住まいづくりを

気密性を高めることは、換気設備の必要性につながると言われています。
それは、住まいの建材や家具の塗料、接着剤などから有害な化学物質が放出される場合があるためです。
また、タバコやペット、食品や衣類などからも臭いや有害な物質が放出されることがあります。
これらの汚染物質や水蒸気などは、わたしたち人間が室内で生活する限り、その放出を防ぐことはできません。
そのため、このような物質で汚れた室内の空気と外の正常な空気を常に入れ替える必要があります。
それが、換気です。

しかし、隙間が多く気密性が低い建物でも、室内外の温度差や風がなければ、換気量は微量になり、不足してしまいます。 このように、建物の気密性とは関係なく、常に適量な換気を行うことは難しいことと言えます。

このような理由から省エネルギー基準では、換気設備を取り付け、計画的な換気をすることが定められました。


物からの熱の逃げにくさをあらわします。
Q値(W/m2K)が小さいほど、熱が逃げにくいので省エネ性能が高いといえます。

この結果は、A様邸のものです。
赤井工務店では、全棟気密検査を行ってます。